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2014年2月 3日

患者さまの健やかな人生をサポートするために、歯を残す治療を第一に考えました

歯を残す治療

厚生労働省が実施した調査によると、日本人の年齢別の残歯本数は、50歳で24本、60歳で20本、70歳で13本、75歳で9本と報告しています(1999年)。70歳以降の多くが、10本以上の歯を失っていることになり、残念でなりません。当院では、「歯を残す」ことを第一に考えた治療に取り組んでいます。

ところで、患者さまの考えをカウンセリングでお聞きしていくと、ほとんどの方が「歯を残してほしい」「歯を抜きたくない」とおっしゃいます。診療中に、歯を失うことになり大きく落胆された方を見てきましたので「残したい」という気持ちが痛いほど伝わってきます。もし私が患者さまの立場なら、やはりドクターに「歯を残す治療をして下さい」とお願いするでしょう。

私たち歯科医師の仕事は、歯科治療を通して患者さまの健康をお守りすることです。当院では、患者さまの健やかな人生をサポートするために、歯を残すための治療に取り組んでいます。

なぜ、歯を残すことが大切なのですか?
歯には私たちの健康を支えるための、重要な役割があります。もし、歯を失ったとしたらどうなるでしょうか。噛み合わせが悪くなり、食べ物をよく噛まずに飲み込むため胃腸に負担がかかります。また、かつ舌が悪くなったり言葉が漏れたりして、うまく喋れません。さらに最近の研究では、脳に刺激が伝わらなくなり、認知症との密接な関わりが指摘されています。何よりも「歯を失った」という、精神的なダメージが大きいのではないでしょうか。歯が20本あれば、食べ物をよく噛み砕くことができ、美味しく食事が味わえます。いつまでも健康で過ごせるように「8020運動」で、80歳になっても20本の歯を残しましょう。

「歯を残す」ための、さまざまな歯周病対策プログラム

最善の治療を提供日本人が歯を失う原因のトップが歯周病です。歯周病は自覚症状がほとんどなく、気づいた時にはかなり進行しています。しかし、早期発見・早期治療でほとんど完治でき、予防対策をきちんと取れば、未然に防ぐことができます。歯周病を防ぐことが、歯を残すための一番の近道といえるでしょう。

当院では、さまざまな歯周病対策プログラムを用意し、歯周病対策に取り組んでいます。その一つが、本格的な歯のクリーニング「PMTC」(Professional Mechanical Tooth Cleaning)。歯周病の原因となる汚れを徹底的に除去し、虫歯や歯周病を防ぎます。また、お口の中の歯周病菌を抗菌剤で殺菌する「3DS」や、薬を服用して体の内側から細菌を殺す抗菌治療、歯周病・口臭予防効果があるタブレットなど、さまざまなプログラムを用意し、患者さまの状態や症状に合わせた歯を残す治療を行っています。

「歯を残す」ための徹底したカウンセリングと明確な治療計画

最善の治療を提供患者さまに歯を残すことの大切さを理解していただくために、徹底したカウンセリングを行っています。患者さまに現状を知っていただき、なぜ虫歯や歯周病になったのかを説明し、明確な治療計画を立案します。もし、少しでもわからないことや疑問に感じることがありましたらご質問下さい。不安なまま治療を進めても良い結果が得られませんので、ご理解いただけるまで丁寧に説明いたします。また、治療中の痛みを抑えるために、無痛麻酔器を導入しています。

患者さんに応じた治療を行います

ご自身の歯に、こんな悩みや不満がありませんか?

●治したい歯があるが、その両隣の健康な歯は削りたくない
●発音がしづらい
●硬い食べ物が食べられない
●入れ歯がズレてしまってしっかり噛めない
●友人との旅行先で入れ歯を外すのを見られたくない
●入れ歯の違和感がずっとある
●入れ歯の隙間に食べ物が詰まって気持ちが悪い

患者さんに応じた治療

当てはまるものがひとつでもある方は、当院にご相談ください。インプラントの導入で、あなたのお悩みをすっきり解消し、快適な毎日を取り戻すためのお手伝いをいたします。

インプラントとは?

インプラントの構造についてインプラントの構造
インプラントの構造は、歯根部分と上部構造から成り立っています。まず、あごの骨の中にインプラント体(人工歯根)を移植して数か月様子を見ます。インプラントがあごの骨にしっかり定着したあと、上部構造を装着します。

天然歯と同じような「噛む機能」を取り戻すことができる
人が物を噛むとき、想像以上に大きな力が加わります。インプラントをあごの骨に移植すると、天然歯とほぼ変わらない「噛む機能」が取り戻せますので、硬い食べ物も強く噛むことが可能になります。

また、上部構造のクラウン(歯冠)の色・形も天然の歯と遜色なく仕上げることができます。入れ歯のような違和感や、ブリッジのように健康な歯にダメージを与えることがありません。

<インプラントのメリット>
●天然の歯と同じような感覚で物が噛める
●健康な歯を削らずに治療ができる
●メインテナンスをきちんと行えば、長期間使い続けることができる

<インプラントのデメリット>
●外科的な手術が必要になる
●健康保険が適用されないため、比較的治療費が高額になる

当院のインプラントの特徴

【当院の特徴1】CTを使った診査診断で、正確な治療を行います当院のインプラントの5つの特徴
これまでは、経験と勘を頼りにインプラントの移植が行われてきました。しかしこれでは、経験豊富な医師と、そうでない医師との技術差が大きくなり、治療結果にも反映されてしまいます。事実、かつてインプラントを移植する深さを誤り、大きな事故に繋がった事例がありました。
こうした事態を避けるために、当院のインプラント治療は、治療前にCTスキャンで確認してから手術に臨みます。事前にCT撮影を行うことで、インプラント治療が可能になりました。

CTの優れている点は、コンピュータ上で骨の状態が3次元で再現できるところです。これにより、レントゲンではわからなかった骨の奥行きや骨の幅、厚みが正確に診断できるようになりました。今では、インプラント治療で欠かすことのできない重要な検査の1つです。当院はCTを完備していますので、治療をスムーズに進めることができます。

<歯科用CTの導入メリット>
●インプラントを入れる位置、方向のシミュレーションが可能
●難易度の高い場合でも手術できる
●事前の確認が可能なため、メスで開くことが少ない⇒患者さまの負担軽減
●治療時間の大幅な短縮

【当院の特徴2】【インプラント光照射器】骨と結合しやすい状態をつくります当院のインプラント治療の5つの特徴
当院は、「光照射器」を導入しています。この光照射器でインプラント体に特殊な処置を施すと、インプラントが骨と結合しやすい状態になります。

実は、インプラントの材料であるチタンは、製造後時間が経つとともに骨との接着力が弱まっていく特徴があります。劣化した場合、骨とうまく結合できなくなり、状態によっては抜け落ちてしまうことも。

最近では研究が進み、紫外線を照射すると接着力が回復することが明らかになりました。これにより、インプラント体と骨の結合が適した状態に保たれ、インプラント手術の成功率がより高まったのです。

<光照射器のメリット>
●インプラント体と骨の結合が適した状態に保たれ、短い時間で治療完了できる
●インプラント手術の成功率がより高まる

【当院の特徴3】【増骨手術】骨が少ない場合もインプラントを行えます
「あごの骨が少なくなっているのでインプラントはできない」と言われた方はいませんか? 歯周病や虫歯が悪化して歯を抜いてしまうと、あごの骨に刺激が伝わりにくくなったり、入れ歯の圧迫であごの骨が薄くなったりします。
こうしたあごの骨が薄くなった患者さまでも、骨を補うことでインプラント治療が可能になることがあります。これは「増骨手術」と呼ばれ、患者さまのあごの状態により、さまざまな治療方法があります。

「増骨手術」には、下記のような種類があります。

【サイナスリフト】
上あごの骨が少ないときに行います。上あごの奥歯の上方には「上顎洞(サイナス)と呼ばれる空洞があります。この空洞に補填材(骨と同様の組成で最終的に自家骨に置き換わっていくもの)を挿入して骨を作ります。

【ソケットリフト(オステオトーム)】
サイナスリフトと同様、上あごの骨が少ない場合に行います。ソケットリフトは骨の厚みが4mm以上ある場合に行われますが、それ以下の場合はサイナスリフトが行われることがほとんどです。

【GBR】
骨が不足している部位を特殊な膜で覆い、骨を作るスペースを確保します。その中に、骨のもとになる素材を詰めていき、骨の再生を促きます。

【当院の特徴4】痛みに配慮したインプラント治療当院のインプラントの5つの特徴
歯科治療に対して「痛い・怖い」というイメージを持たれている患者さまが多いと思います。当院では、なるべく痛みやストレスを感じさせない、細心の注意を払っています。
すべての診療台に電動麻酔器(無痛麻酔器)を設置し、表面麻酔を施してから電動麻酔器で麻酔をかけます。

さらに、極細の注射針を使い、痛みが少ない部位に刺しますので、針を刺したときの「チクッ」とする感覚がほとんどありません。

インプラント治療の流れ

STEP1 スキャン
まずは、一般的なお口の中の診査、虫歯や歯周病のチェックやデジタルレントゲンによる診査をし、お体全体の状態も診査します。そして、残っている歯の状態を診査し、歯を喪失した箇所については、あごの骨の状態も確認します。

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STEP2 CT検査
インプラント治療に必要な検査を、さらに詳しく行う段階です。歯科用CTを用いて、インプラントを埋入する部位の骨の量や骨の質などをチェック。CT(断層撮影)は、体を何層もの輪切りにしたような状態で撮影することにより、レントゲンでは2次元でしか得られない情報を、3次元で見られるようにする装置です。

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STEP3 治療計画
STEP1・STEP2の検査結果をもとに、それぞれの患者さまに合った治療計画を立てます。患者さまのご希望と医師の専門的な見解を踏まえて、治療の方針、治療期間、治療費用などに関してご説明いたします。

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STEP4 埋入手術
手術には1回法と2回法があります。当院では、患者さまの骨の状態によって、どちらの方法を用いるか判断します。2回法は複雑な処置を併用した場合の手術で、一旦はインプラント全体を歯肉に埋入させて、2~3か月程度経過したところで一部を歯肉の上に出す方法になります。

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STEP5 治療期間
手術後は、インプラントとあごの骨がしっかりとくっつくまで、3か月程度の治癒期間をおきます。この間は仮歯を使用できますので、歯がなくなる心配はありません。

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STEP6 型取り
インプラントとあごの骨がしっかりくっついたあと、インプラント部の型取りをします。型をとったものを元に、インプラントに合わせた上部構造を製作し、取り付けます。

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STEP7 メインテナンス
上部構造を装着したら、インプラント治療は終了です。治療後は、装着したインプラントを長期間良好な状態に保つために、定期的な検診が必要です。また、ご自宅でのホームケアも心がけていただきたいと思います。


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